縄文時代の食料調達といえば、木の実や山菜などの植物採集がメインでした。
とくに、栄養価の高い木の実が主食でしたが、採れるのは秋がピークです。これは現代と変わりません。とくに冬場には植物採集ができないため、別の方法で食料を確保する必要がありますよね。
それが「狩り」です。
しかし、現代のように狩りのための道具がない時代。人々はどのような道具を使い、どのような方法で狩りをしていたのか気になりますよね。
縄文時代の狩りや道具について、詳しく解説します。
縄文時代の狩りとはどんなもの?
まずは、縄文時代の狩りについて。
狩りは食料調達のために行われ、動物を狩っていたのは木の実が採れない冬場がメインで、川や海から魚を捕るのは1年中行われていたと考えられています。
動物では主に
- シカ
- イノシシ
- クマ
- タヌキ
- ウサギ
- キジ
- カモ
など、哺乳類から鳥類まで幅広い動物が狩りの対象となっていました。
旧石器時代に狩られていたのはナウマンゾウのような大型の哺乳類でしたが、縄文時代には気候の変化によって絶滅していたといわれ、獲物は小型化しています。
川や海では主に
- サケ
- マス
- スズキ
- クロダイ
- サメ
などが捕られていました。
獲物は地域によってさまざまで、東北や北海道ではサケやマスが重要な食料だったとみられています。
縄文人の狩猟の道具は?
では、具体的に縄文時代の狩りにはどのような道具が使われていたのでしょうか。
狩猟で主に使われていたのは弓で、縄文時代の遺跡からは多数の矢じりが見つかっています。
矢じりはガラスのように鋭利な黒曜石から作られ、トリカブトの毒がぬられたものも発見されています。
狩りの道具には殺傷力を高める工夫が施されていました。
縄文時代より前の旧石器時代には主に槍が使われていましたが、獲物の変化が狩猟の道具にも変化をもたらしました。
旧石器時代はマンモスやナウマンゾウなどの大型動物が狩りの対象ですが、縄文時代はシカやイノシシなどの中型動物が狩りの対象です。
獲物が小さく俊敏になったため、接近して槍で刺すのは至難の業。離れた場所から矢で狙うほうが効率的ですよね。
弓や槍よりも狩りのメインだったのが「落とし穴」。
シカなど群れで生活する動物の通り道に穴を掘り、落ちた獲物を捕まえる方法です。
獲物が壁をつたって外に出られないよう、底に棒を仕込むなどの工夫がされていました。弓を使って落とし穴の中の動物を仕留めることもあったようです。
今から3万5000年前の一番古い時代の遺跡からも、ナイフのように鋭く加工された石器が見つかっています。狩猟はかなり昔から行われていたようですね。
ナイフ状の石器はこれを使って狩りをするのではなく、獲物を解体するときに使われていました。
意外かもしれませんが、縄文時代にはすでに船もありました。
遺跡からは丸木舟が見つかっていて、遠くまで漁に出ていたと考えられています。
狩猟以外の生活道具は?
生活するうえでは狩猟以外でもさまざまな道具が必要ですよね。
縄文時代に使われていた代表的な道具をご紹介します。
縄文時代の道具といえば、「縄文式土器」。縄文式土器から縄文時代と名づけられたほどの象徴的な道具です。
およそ1万年続いた縄文時代を通じて深い鉢のような形という基本は変わりませんが、模様や形状は少しずつ変化しました。
土器の特徴から「草創期」「早期」「前期」「中期」「後期」「晩期」と6つの時代に区分されています。
縄文人の主食である木の実はほとんどがそのままでは渋くて食べられないため、アクを抜くために土器を発明したといわれています。
土器は調理器具として煮炊きするほか、食料を保管するためにも使われました。
やかんのような注ぎ口が付いたものも見つかっていて、縄文時代の人々の生活に欠かせない道具でした。
縄文時代にはまだ金属を使った道具はなく、メインとなる材料は石です。
石は「石鏃(せきぞく)」として矢じりに使われたほか、「石斧(せきふ)」のような斧型の武器や土を掘るための道具になりました。
石は調理器具としても使われ、木の実をすりつぶしたり熱してフライパンのようにも使われていました。
狩りの獲物は肉として食べたあと骨や角を「骨角器(こっかくき)」として活用し、主に漁のための釣り針やモリに加工していました。
意外かもしれませんが縄文時代にはすでに船があり、漁にも活用されていました。
大きな木を石器でくりぬいた「丸木舟」と呼ばれる船で、遠くまで漁に出かけていたとみられます。
うるしを塗ることで道具を丈夫にする工夫もされ、本州でしかとれないヒスイが北海道で見つかる例もあり、かなり広範囲を移動できました。
まとめ
道具の変化は生活の変化。とくに食生活が深く関わっています。
現代の日本人も生活を便利にするためにさまざまな工夫をしますが、縄文時代の人々も同じです。
旧石器時代にはナウマンゾウやマンモスといった大型の動物を狩っていたのが、縄文時代になるとシカやイノシシなど中型の動物を狩るようになりました。
狩猟の道具も槍から弓に変化し、主食として木の実を食べるようになったことから土器が使われるようになります。
とくに弓と土器は「縄文時代の二大発明」と呼ばれる重要な道具なので、覚えておきましょう。
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